2021年12月1日 [オリジナル4コマ]

柘植文の編集部かんさつ日記 第658話「でもW田さんは竹書房歴が長いので周囲の机の乱雑さには慣れてると思います」

(次回は12月8日更新です)

かんさつ日記第550話を読む

2021年12月1日 [施川ユウキ映画コラム]

施川ユウキ映画コラム「全ての映画は、ながしかく」
第13回 喧騒セリフが難しい

第13回「喧騒セリフが難しい」

映画を観ていると、たまに喧騒を表す演出で、物音と重ねて複数のモブによる断片的な会話が入れられるシーンがある。例えば居酒屋だとすると、ガヤガヤした音を背景に「生ふたつ!」「メール見た?」「部長がさー」「タクシー呼んだから」「わはははは!」みたいな。僕も漫画でそういった場面を描くことがあるが、適切なセリフを作るのが苦手だ。なので映画で喧騒シーンが来ると注目してしまう。
カフェや商店街や教室や駅のホームで聞こえてくる衆人たちの会話を、状況に合わせていくつものパターン考えるのはかなり面倒臭い。自分のセンスが隠しきれず、多様な人々を描写するはずが全員似たような奴になってしまいがちだ。かと言ってセンスを封印して、居酒屋の例で出したような類型セリフや「昨日のバラエティ番組見た?」みたいな固有名詞を消した嘘くさいやり取りは書きたくない。自分の場合、実際に街で聞いたセリフを割とそのまま使うのだけど、シチュエーションの幅にも限界がある。ちなみにリアリティを持たせるには、気が利いていたり、印象的なセリフは避けた方が良いと思う。世の中で交わされる会話のほとんどは、他人からすれば面白くないし印象に残らないからだ。喧騒とはそういうものだ。「面白くなさ」の多様さが世界を豊かに見せてくれる。
リアルであれば良いというわけでもない。喧騒セリフとは、その場所の雰囲気を伝える目的で入れられる。場合によっては、時代や社会全体の空気を会話の断片で表現したりもする。あるいは、そこにいるキャラクターの内面を反映させることもある。考えれば考えるほど難しい。
ここまで書いて、いい感じの喧騒セリフが出てくる映画を具体的に挙げようと思ったのだけど、何も思いつかなかった。記憶力の問題もあるが、印象に残らないからこその喧騒セリフなわけで、覚えているはずもない。
今、サイゼリアでこの文章を打っているので、試しに喧騒に耳を傾けてみる。「ああ、楽天ペイ」「やばいよ、ビビった」「それじゃなきゃ意味がない」「超迷惑でしょ」「え、大盛り? それ」「このカタチ面白い」「10月4日がワクチン2回目だからー」「なんか欲しいものある? 何系?」「香水は使わない」
席の関係で聞き取りづらく、拾えたのはこれくらいだ。「面白くなさ」は十分だが、ほぼ使い物にならない。まず、色々と文脈が見えなさ過ぎる。何の話をしているのかぼんやり想像できそうな断片が望ましい。話題については、ワクチン云々は世相を表していて良い線行っているが、説明臭いのが惜しい。最後のふたつは、女子高生二人組による誕生日プレゼントの話だ。これは悪くないかもしれない。いずれにしても、サイゼリアの空気を上手く伝えられるものにはなっていない。
空気を伝える表現として、ネットの掲示板やSNSの画面を使うパターンもある。これもある種の喧騒だ。そして漫画内でそれを描くのも当然苦手だ。SNSの場合、書き込み内容だけでなく、それらしいアイコンやアカウント名まで考えなくてはいけない。激ムズだ。映画でネット喧騒シーンがあると、自宅であれば一時停止して細かく見てしまう。
映画を観ていて気になるシーンは、人それぞれ違うのだろうけど、自分の場合「喧騒」がそのひとつだという話。

2021年11月24日 [オリジナル4コマ]

柘植文の編集部かんさつ日記 第657話「分断」

(次回は12月1日更新です)

かんさつ日記第633話を読む

2021年11月17日 [オリジナル4コマ]

柘植文の編集部かんさつ日記 第656話「輝き」

(次回は11月24日更新です)

2021年11月11日 [まんがライフオリジナル]

まんがライフオリジナル12月号本日発売!

ライオリ12月号、本日発売です!
表紙は温泉でしっぽり~なちぃちゃんが目印★

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巻頭カラー「のみじょし」(迂闊)
もはや恒例となりつつあるカニ女子会!
紅ズワイとズワイって、違うものなんです…?
最新コミックス9巻絶賛発売中!

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「森田さんは無口」(佐野妙)
森田さんはちょっぴり無口な女の子♪
この様子は…全集中の掃除…!
最新コミックス20巻11/26発売!!

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「はかせの未来」(せかねこ)
オーバーヒートして倒れてしまったミライくん!
目を覚ますと、そこにはいつもと違う人がいて…?
次号、最終回――!

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「ばつ×いち」(おーはしるい)
元妻・綾乃からの話とは。
いきなりの衝撃発言に対してマスターは――?
次々号、最終回!

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「おんぼろ花ハイム」(むんこ)
みんなを高校の学園祭にご招待♪
佐藤さんは自主制作映画のヒロインらしいけど…?

描き下ろし20P収録+大幅加筆修正アリのコミックス「ひとりみ天国」11/26発売!
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センターカラー「よそじとふたごのメシ事情」(小坂俊史)
ふたごも気付けば生後7ヵ月目に突入!
スクスク成長することでその食事にも変化が!!
「新婚よそじのメシ事情③」「モノローグ書店街」大好評発売中♪

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「セトギワ花ヨメ」(胡桃ちの)
街が華やかになるこの季節♪
今宵のお客サマは何と――?
まんがライフで連載中「旅するように暮らしたい②」11/26発売!

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企画「異世界にマンガ家が転生したらどうなるのか、描いてみた件」
毎回異なる漫画家が“自分が異世界に転生したらこうなりたい!”というテーマでモノクロ1ページマンガを披露する本企画。
第29回は上田敦夫が登場!おや…このギルドと魔法名…どこかで…?

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そのほか豪華連載陣でお届けします!!
今月もまんがライフオリジナルをよろしくお願いします♪

2021年11月10日 [オリジナル4コマ]

柘植文の編集部かんさつ日記 第655話「よかったです」

(次回は11月17日更新です)

かんさつ日記第629話を読む

2021年11月3日 [オリジナル4コマ]

柘植文の編集部かんさつ日記 第654話「編集Yさんは1度も聞いたことがないそうですが日常すぎて耳に入らないのかも」

(次回は11月10日更新です)

2021年11月1日 [施川ユウキ映画コラム]

施川ユウキ映画コラム「全ての映画は、ながしかく」
第12回 フラッテリー・ママ

第12回「フラッテリー・ママ」

『グーニーズ』を観ると、小学校の同級生T君の母親を思い出す。
T君の家は金持ちだった。というか、金持ちの雰囲気をまとっていた。ビックリマンチョコを箱買いして周りにチョコを配ったり、家にトイレがふたつあったり、父親はPTAの会長をしていたり、当時の僕からしたら有力者の家庭に思えた。T君の母親は、顔がフラッテリーママに似ていた。『グーニーズ』に登場するギャング団の凶悪な女ボスだ。僕の記憶の中のT母はフラッテリーママに置き換えられていて、常に黒いベレー帽を被り、黒い服で真珠のネックレスをしている。
ある夏の日、友達数人とT宅で遊んでいるとT母が「ソフトクリームの安売りやってるから行こう」とみんなを連れ出した。アイスクリーム屋まで車で20分位かかる。僕は気が乗らなかったが、渋々車に乗り込んだ。店に着くと、T母はソフトクリームを子供の人数分プラス1個注文した。家で留守番しているTの弟の分らしい。包装用のフタやケースはない。夏に剥き身のソフトクリームを素手で持ち帰るとか絶対溶けるだろと思っていると、なぜか僕にふたつ手渡された。「みんなで交代しながら持って」とT母。嫌な予感がした。車中、各々ソフトクリーム食べる。僕も、左手に注意を払いつつ、右手の分を平らげた。皆満足し、アイスの話題はそこで終了した。左手にひとつ残された忌々しいソフトクリームが、日差しと掌の体温で少しずつ溶けていく。予想通り、誰も交代してくれない。車に揺られながらソフトが崩れないように気を配る。なぜか冷房は入れず、窓全開だった。風がクリームに直撃する。「溶けてるんですけど」運転席のT母に訴えかけるも、そのまま持っててと軽くあしらわれた。交代の指示もなかった。助手席のT君も、こちらを全く気にかけてくれない。彼らが何を考えているのかわからなかった。ベトベトになっていく左手を、僕は無言で見つめていた。友人達は災難だったなと言わんばかりにニヤついていた。クリームの半分くらいがフロアマットに溶け落ちる。右手に持ち替えることもままならなかった。こんな残骸、土産にしたところで食べるわけがない。廃棄確定の食べ物を大事に保持しているのが惨めに思えた。屈辱的だった。僕は白いドロドロの一部をわざとシートにも垂らした。T君とT母は、僕の存在を忘れたように変わらず気にしない様子だ。人間としてないがしろにされている。邪悪なファミリーに見えた。フラッテリー一家だ。行きよりもずっと長く、居心地の悪い時間だった。T宅に着き、玄関で出迎えたT弟にかつてソフトクリームだったものを差し出す。それは当然突き返され、ゴミとなって終わった。T母からのねぎらいの言葉は、最後までなかった。
自分の中ではかなり嫌な思い出なのだけど、書き出してみると全然大した話じゃない。だが小学生の僕は子供心に傷つき、憤り、T母に殺意すら覚えたのだ。今になって考えると、おそらく裕福そうに見えるT家に対して前々から無意識の内に劣等感を抱いていたのだろう。そのモヤモヤが、彼らからぞんざいに扱われることで怒りとなって表出したのだ。T母は、ガサツでうっかり者なだけで、もちろん邪悪ではない。更に言うと、フラッテリーママのイメージは僕の歪んだ心が見せた虚像で、現実には似ても似つかなかった可能性すらある。そもそもT家は大して金持ちでもなかっただろう。しかし殺人事件は、こんな動機で起こったりもするのだ。何もしなくてよかった。
というわけで『グーニーズ』を観ると、僕はT君の母親を思い出してしまう。

2021年10月27日 [オリジナル4コマ]

柘植文の編集部かんさつ日記 第653話「ぐらい」

(次回は11月3日更新です)

2021年10月27日 [まんがライフオリジナル]

「黒影夜子の駐在日誌①」本日発売&書店特典まとめ

ド田舎の村に、かっこよ(わ)い駐在さんが赴任してきました!?

激よわ駐在×忍者JKが織り成すまったり警察コメディ♪
「黒影夜子の駐在日誌」第1巻(唐草ミチル)
本日10月27日発売!!

赴任早々、事案発生――――!?

田舎ならではの珍事件、続々!?

描き下ろし漫画も6P収録!
前作「銀子の窓口」のキャラクターも登場するとか…!

そして書店特典も各種ご用意♪
●とらのあな:描き下ろしイラストカード
●ゲーマーズ:描き下ろしメッセージペーパー
●コミックZIN:描き下ろしイラストカード
●全国書店共通:描き下ろしメッセージペーパー

電子書籍版も同時発売です、
お好きな方法でぜひGETしてくださいね♪

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