2014年8月1日 [施川ユウキ映画コラム]

施川ユウキ映画コラム「全ての映画は、ながしかく」第79回 ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!

第79回「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」

エドガー・ライト監督&サイモン・ペッグ&ニック・フロスト、最強チームの新作。大人になり切れないダメ男が奮闘するハチャメチャコメディを、相変わらずのノリで楽しませてくれる。

主人公はアル中で社会不適合者の40男、ゲイリー。人生をやり直すために、高校時代に成し遂げられなかった、ゴールデンマイル(一晩でパブ12軒のハシゴ)への再挑戦を思い立ち、当時の悪友達を強引に引き連れ帰郷する。そこで変わってしまった物、変わらない物に出会い、自分を見つめ直し、成長して戻る…的なドラマかと思いきや、映画の様子が途中でガラリと変わってしまう。数軒目のパブで、トイレにいた客と喧嘩になり、もみ合っていたら、相手の首がスコーンと抜けて、青い血がほとばしる。どうやら宇宙人が街を乗っ取っていて、住人がロボットにすり替えられていたのだ…! 唐突なSF展開に、思わず吹き出した。
住人が全員偽者になっている設定は、何度も映画化している「盗まれた街」そのままなんだけど、この映画は、他にもジョン・カーペンター作品等、色々な映画からの引用が多い。知らなくても楽しめるけど、鑑賞後アレコレ検索したらより深く楽しめると思う。パブでのアクションシーンはジャッキー映画を思わせる、と思ったら、ジャッキーチームのスタッフが手掛けてるらしい。
街がそんな事になってると気付いた後も、彼等はロボと戦いながらパブ12軒制覇を目指す。ゲイリーにとって、それは人類の存亡よりも重要な挑戦なのだ。
ゲイリーに「お前も仲間になれ」と突きつける宇宙人。テーマ的な解釈をすれば、「世の中を糞だと思っている社会不適合者のゲイリーは、自分を変えて世間に迎合することができるのか」といった話だ。ゲイリーは痛快な決断を下す。そして結果、世界がとんでも無いことに…。
一言で言うなら、ひたすらビールを飲み続ける映画だ。登場人物たちのようにみんなで飲みながら観たら、相当盛り上がるだろう。

hitokoma76

●監督:エドガー・ライト ●出演:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、パディ・コンシダイン、マーティン・フリーマン他 ●上映時間:109分 ●配給:シンカ/パルコ

【イントロダクション】
学生時代に成し遂げられなかった「1晩に5人で12軒のハシゴ酒」(=ゴールデン・マイル)に挑戦する為、イギリス郊外の街ニュートン・ヘイブンに舞い戻ってきた“アラフォー男5人組”。その最中、4軒目の店のトイレで不審な若者達に襲撃された彼らは、街も住民も“何者か”に乗っ取られ人類が滅亡へ向かっていることに気付き始める。これはアラフォー男達の人生のリベンジなのか? それとも人類の未来の為の戦いなのか? 彼らは12軒目の「ワールズ・エンド」に到着し、ゴールデン・マイルを達成することが出来るのか!? 自由を取り戻す為、そして世界を救う為、酔っぱらい達の戦いが始まる!

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