2017年3月1日 [施川ユウキ映画コラム]

施川ユウキ映画コラム「全ての映画は、ながしかく」第109回 HiGH&LOW THE RED RAIN

第109回「HiGH&LOW THE RED RAIN」

僕は、普段エグザイルとか聴かないタイプだし、前作『HiGH&LOW THE MOVIE』を観るまで、テレビドラマでやってたことすら知らなかった。じゃあなぜ前作を観たのかというと、この夏周囲がやたら「劇場版ハイロー面白い」と騒がしかったからだ。予備知識なしで映画館に行ったところ衝撃を受け、続編も観たくなってしまった。去年ガルパンにハマった時期があったのだけど、全く同じ過程だ。周囲の盛り上がりを受け予備知識無しで劇場版を観てそのまま虜に。両作品は内容も一部共通している。大量のキャラクターが投入され、誰が誰だかわからないし、それまでの物語もわからないのに、まるで気にならずに楽しめる。そしてお祭りに巻き込まれているような、異常な高揚感を味わえる。

ハイローを知らない人に内容を一言で説明すると、幾つかのグループに別れているアウトローな男達が、闘ったり友情を育んだりするアクションドラマだ。どいつもこいつも身体能力がやたら高く、見ていて気持ちが良い。それぞれのグループが個性的(バイカー集団、凶悪高校、壊し屋一家、スラム街の住人等々)で、登場シーンにかかる曲も違いがあって、とにかく楽しい。ちなみにこれらはすべて前作『HiGH&LOW THE MOVIE』だけを観てわかった内容だ。ハイロー未見の人は、とにかく前作を先に見て欲しい。
そしていよいよ本作『THE RED RAIN』について。長男役に斎藤工が起用され、かなりアツい展開もあるので、ハイローファンは必見。キャラ大集合のお祭り映画ではなく、あくまで雨宮三兄弟に絞った物語なので、前作と同じ高揚感を求めると肩透かしを食らうかもしれない。相変わらず突っ込みどころが多く、そこを楽しむシリーズでもあるとはいえ、「いくらなんでも…」と不満な部分もあった。続編が作られる限り追い続けるつもりなので、前作のような、各キャラとそれぞれの世界観が入り混じったスマブラみたいな合戦シーンを、またやって欲しい。

監督:山口雄大
●出演: TAKAHIRO/登坂広臣/斎藤工/吉本実憂/岩田剛典/鈴木伸之/町田啓太 他
●上映時間:1時間52分 ●配給:松竹

【イントロダクション】
いつも無邪気に弟を笑わせる兄・雨宮雅貴、感情を顔に出すことのない弟・雨宮広斗。対照的なふたりだが、目に見えぬ絆で結ばれていた。彼らには尊敬する長兄・雨宮尊龍がいる。幼い頃に両親を亡くした三兄弟の絆は固く、尊龍は弟たちに「拳は、大事なもんを守るために使え」と言い聞かせていた。しかし一年前、尊龍はふたりの前から姿を消してしまう。それから弟たちは兄の行方を探し続けていた。ふたたび巡ってきた両親の命日。尊龍が現れることを期待し、雅貴と広斗は家族の墓を訪れる。だが、そこに現れたのは兄の行方の手がかりを持つ謎の少女・成瀬愛華の姿だった。三兄弟のたどる運命とは——。

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